小学3年生の子供に「自由研究って何をすればいいの?」と聞かれたけど、答えがパッと浮かばなかった…。
ホームセンターで売っている貯金箱や紙粘土の工作セット?
それともアリの巣やヒマワリの観察?
って、具体的にどんなことを研究としてまとめればいいんだろう…。
自分が子供のころには“みんながやっているから”という理由で何となく作って提出していたと思いますが、それでは自由研究の意味がありません。
このページでは、小学3年生にっぴったりの夏休みの自由研究テーマ例を紹介するだけでなく、自由研究の本質に迫った上で子供に何を学ばせるためのものなのか?についても詳しく説明していきます。
夏休みの自由研究は小学3年生だとどんなテーマがいい?
小学3年生なので、小難しいテーマはオススメしません。
子供らしく、『動物や植物など、自然の観察』がオーソドックスで良いでしょう。
■自然の観察テーマ 具体例
・アリの巣
・蛍
・月の満ち欠け
・台風
・ひまわり
・星(星座)
・雲
・結晶
夏ならではのテーマから、小学3年生で学ぶ理科のネタなど選択肢は色々あると思いますが、子供と話してみて一番興味がありそうなものをチョイスしてあげて下さい。
興味がないテーマは絶対に長続きはしませんので…。
各テーマの説明をする時には、研究の目的も必ず伝えましょう。
これを伝えないと観察結果をまとめる時に苦戦してしまいます。
実際に上で挙げた夏休みの自由研究テーマに対して、
・何をすればいいのか?
・研究の目的はなにか?
を、それぞれ表にまとめておいたので参考にしてください。
■自由研究(自然の観察)テーマ・目的・やること まとめ
テーマ | 目的 | やること |
---|---|---|
アリの巣 | ・巣の構造 ・巣を作る過程 ・アリの種類によって違うか |
アリの巣観察キットを使い、巣の写真と様子を毎日記録する |
蛍 | ・蛍の生態系を知る ・どうして蛍が減ったのか ・自然の大切さを学ぶ |
蛍の鑑賞(どんな場所に多いか) |
月の満ち欠け | ・月の満ち欠けの理由を考える ・月に秘めたるパワーについて調べる |
月の満ち欠けを毎日記録(撮影できるなら撮影も) |
台風 | ・台風の動きの秘密を調査 ・台風はどうしてできるのか ・台風被害を抑えるためにできること |
台風が発生したら動きを毎日記録 |
ひまわり | ・植物の成長には何が必要か ・どうして↑が必要なのか |
ひまわりの種を植えて毎日記録(もしくは栽培キットを買う) |
星(星座) | ・星の動きの秘密 | 夏の大三角の位置を毎日記録 |
雲 | ・空にはどんな雲があるのか? ・どうして色んな形の雲ができるのか? |
特徴のある雲の形を撮影orスケッチし天気も記録 |
結晶(塩) | ・結晶はどうしてできるのか? ・塩の種類で結晶の形は変わるのか? |
塩の結晶を作る(市販のキットを使ってもいい) |
この中で、なんでだろう?気になる!と思ったものを研究テーマとして採用しましょう。
貯金箱や紙粘土での制作は自由研究に入る?
夏休みになるとホームセンターやショッピングモールなどでよく見る「自由研究の制作キット」ですが、これは自由研究というよりも自由制作という方が正しいですね。
設計されたものを説明書どおり作って完成!→終わり!と、研究としては成立しませんし、何より子供のためになりません。
研究を通じて学ぶ楽しさを知るのが“自由研究の本来の目的”なので極力選ばないようにしたいものですね。
夏休みの自由研究で注目されるユニークなネタ例
みんなとは違うことをしたい!
友達や先生に注目されたい!
入賞を狙っている!
子供がこのように思っているのならば、少し突飛な発想が必要ですね。
実は私も子供の頃は目立ちたがり屋で、ちょっと変わった内容の自由研究をしました。
題名は…≪くもの研究≫と、ド直球です。(笑)
雲ではなく蜘蛛の方。
透明のプラケース(コンパスのケース)に空気穴を空けて、ハエトリグモを一匹投入!
・ケースのどのあたりをウロウロしているのか?
・朝昼夜、どの時間帯に動きが活発になるのか?
これらを毎日記録しました。
研究を始めて3日後、例のクモが急に動かなくなってしまったんです。
そういえばエサを忘れていた!ってことで、蚊を数匹やっつけてケース内に入れたのですが全く食べず…。
どうすればいいのか悩んでいた時に、ふとケースに指が当たり中にいる蚊が動いたんです。
するとクモが蚊に飛びつき食べようとしました。
なるほど、動いている(生きている)ものしか食べないんだ!と発見し、その日から蚊を生け捕りにしてケースに入れると毎日美味しそうにモシャモシャと食べてくれるようになりました。
それから数日して、クモがケースの隅っこに巣を張り出したので、その様子も毎日記録。
毎日この調子だと面白くないな!と思い、もう一匹クモを捕まえてケースに入れてみました。
すると、一方がもう一方を食べてしまったんですね…。
コレが共食いかぁ~と思いつつ、数日後ケースの巣の部分をよく見てみると、黄色い点々の物体がいくつか入っていたんです。
そう、コレがハエトリグモの卵!交配に成功した、ってことになりますね。
共食いに関しても、交尾の後の「メスがオスを食べて栄養とする」という習性だったのでしょう。
それから数日経ったある日、ケースの中を覗いてみると…。
クモの子供がうじゃうじゃ~と走り回っていました。
正直気持ち悪いなぁ~と思いながらも、写真撮影と様子のメモは取りましたよ^^
その翌日、恒例のクモチェックをしてみると、子グモたちは空気穴から逃げ出して、母グモは力尽きていました。
最後に母グモのお墓を作って研究終了。
これらを画用紙20枚分にまとめて自由研究として学校に提出しました。
その結果、≪くもの研究≫は市の自由研究コンクールで最優秀賞を取り、県のコンクールで優秀賞に入賞しました。
「偶然からの発見」や「交配・孵化の成功」といった部分が評価された、とのことです。
このように何かちょっと変わった事をするだけでも、注目を浴びることができるので興味がありそうならチャレンジさせてみるのも良いでしょうね。
夏休みの自由研究のまとめ方
自由研究の内容が決まって、実際に研究をしたもののレポートを上手く作れないといくら良い内容でも台無しですよね。
とは言え、小学3年生の自由研究で『○○の考察』『○○の根拠は?』などの表現をしてしまうと親が指示しているのがバレバレ。
できるだけ子供の目線で考えてアドバイスしましょう。
自由研究の基本的なまとめ方
1.研究のタイトルを大きく書く
2.大きめの写真を貼る
3.氏名と年組を書く
4.どうしてこの研究をしようと思ったのか?を書く(動機)
5.この研究で知りたいことは何か?を書く(目的)
6.どうやって研究をするのか?を書く(手段)
7.実際の研究内容を書く
8.研究の結果を書く
9.知りたいことは知れたのか?を書く
10.知りたいことの他に発見があったのか?を書く
11.この研究を通じて感じたことは何か?を書く
これらの項目を全て書ければ、とても充実した内容の研究ができている!と評価されるのですが、何より研究した本人の気持ちが一番満たされていることでしょう。
自由研究を通じて、
「好奇心を満たしたときの充実感」
「継続する力」
「ひとつの作品を作り上げる歓び」
「自然や生命の素晴らしさ」
などを感じられたら素晴らしいですね。